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放射線啓蒙教育

放射線啓蒙教育の老舗

殲滅すべき敵は「無知」。

 


 北大に赴任する以前から放射線啓蒙教育を10年以上やっています。1999年に茨城県東海村で発生したJCO臨界事故では家の中に閉じ込められました。その時の経験をベースに、研究所時代に京都大学で行った講義が最初です。この講義は年々改良を重ねながらやっていますが、北大でも好評で「大学で受けた授業で一番ためになった」という声を一部の学生さんから毎年必ず頂きます。放射線の持つリスクについて定量的に考えると共に、科学的データに基づき学生が今やるべきことを明確に提示しているのがその理由だと思います。

 学内の他、道内外の高専などへの出張講義でも同じ講演をやってきました。2009年にはこの放射線啓蒙教育「漫談」で文部科学省から賞を頂き、茨城県と福井県の小・中学校の先生に放射線教育の手ほどきにも行きました。

 福島原子力発電所事故の後は外部からの講演依頼がずいぶん増えました。世の中には放射線に関する情報があふれかえるようになりましたが、放射線に対して「量に基づき正しく怖がる」状態とは程遠い状況にあると思います。また、原子力発電に関する分断された中途半端な知識から、結果的に不要な恐怖を煽ってしまう例も多くみられます。

最近の講演の一例

・風評被害は無知が作る(JCO事故の経験から)
・福島原子力発電所で何が起こったのか
・放射線と放射能
・身の回りの放射線
・放射線による人体影響
・外部被曝と内部被曝
・プルトニウムの危なさ加減
・怖い物と危険な物の違い

といった内容に触れながら、科学的データに基づく「放射線の正しい怖がり方」についてお話ししています。食べ物から出る放射線の測定や大型霧箱を使った放射線の飛跡もお見せします。放射線が目で見えるインパクトはなかなか凄いようです。興味のある方は是非ご一報ください。

 2015年10月に初めて小学生、中学生向け講演をやりました。中学生は2年生で「原子」を学んでいるので楽ですが、小学生に放射線の危なさ加減を教えるにはまだまだ修行が足りません。次回はもっとわかりやすい講演を目指します。

 今まで、放射線啓蒙教育講演はほんど手弁当でやってきましたが、下記助成事業があり中学・高校・教員の他、一般の方でも10名以上聴講者がいると気軽に講演会が開けます。道内開催ですと私が講師として行けますので興味のある方はご相談ください。

中学、高校、教職員用

一般用

連絡先: 金子純一、higedon[a]hokudai.ac.jp
(迷惑メール防止のため@を[a]に替えています。)

 

学外での講演

・北海道龍谷学園 双葉中学校(南小樽)
・岩内町立第一中学校、岩内東小学校(北海道原子力防災訓練)
・お友達の美容師さんたちと食に関心のある方々(有志)
・苫小牧高専協力会総会
・日本復興計画会議(有志)
・キャリアバンク・読売新聞北海道支社 朝活モーニングカレッジ
・技術士リングネット
・土木系コンサルティング会社
・札幌市三角山小学校(北大に来ていただき、研究室も見ていただいた)








最終更新日:

  • 他大学や高専の方の研究室見学・大学院入試受験も歓迎しています!修士課程については元々の研究分野は問わず、興味とやる気があれば大丈夫です!量子理工学専攻の大学院入試(修士課程)は、様々な分野からの学生が受験しやすい入試科目となっています!
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  • 北海道大学大学院 工学研究院 量子理工学専攻 量子ビーム材料工学研究室Bは金子純一准教授を中心に耐放射線・高温動作ダイヤモンド半導体デバイス、放射線計測機器等を開発するモノづくり系研究室です。
    原材料の精製に始まり、単結晶育成、デバイス化、システム化を外部機関の協力も得ながら垂直統合的に進めています。ここ10年は福島第一原子力廃炉事業や原子炉過酷事故対応を通し技術を磨き、宇宙、携帯電話基地局等で使用する高周波ダイヤモンドトランジスタ、ダイヤモンドデジタル集積回路の開発にも取り組んでいます。
    「材料を制する者は市場を制する」を基本として、今まで見えなかったものを見えるようにし、広く社会的課題解決に貢献すべく人財を育て、大学の強みを生かした技術的イノベーションを武器に地面に足の着いた教育・研究活動を進めています。


    〒060-8628
    北海道札幌市北区北13条西8丁目 北海道大学 工学部

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